提案便り2023/9

みなさん こんにちは。9月の提案便りは奈良センター倉庫の松本が担当させて頂きます。

夏の繁忙期がまだ少し続いていますが、奈良センター倉庫のピークは越えた感じがします。

夏の甲子園、全国高等学校野球選手権大会は慶応義塾高校が107年ぶりに優勝して幕を閉じました。
今年の慶応義塾高校の野球のスタイルは新たな時代を見据えたものであったような気がします。
長髪OK、部員は普通のクラスに所属、監督を「さん」づけで呼ぶ、練習時間は2時間、など話題は豊富。
野球レベルの高い選手が多く集まる学校とは異なるチームが全国優勝を遂げました。

この慶応義塾高校には推薦入試がありその内容は書類選考と面接のみです。しかしその基準がとても高くスポーツはもちろん学業にも制限があり、9教科の評定で各科目5段階評価の合計が38以上 (オール5で45になる) 必要で、つまりオール4の人でも入試すら受けられないようです。この入試をクリアして入学、入部してきた選手達はまさに文武両道なのでしょうね。

また、森林監督の指導方法が注目を集めました。

・プレーの結果をみてものを言わず、まず選手に意図を確認する。なぜそうしたのか?なぜその方法を選んだのか?
・勝つことだけを考えて「俺の言う通りにやれ」という野球にしか通じない指導はしない。
・野球界や高校野球の常識でしか通用しないことは教えない。「ちわ ! 」「した ! 」など高校野球
の世界で頻繁に使われる挨拶も禁止
・指導者は学生が野球から離れた時に、大人になり社会に出ていき自分の力で道を切り開くその
ための準備の手助けをする

森林監督は監督になる前はNTTの営業マンという経歴の持ち主で、その頃に培った経験を
活かして現在は慶応義塾高校野球部の監督をされているということです。

一方で、準優勝の仙台育英高校須江監督は、「試合後にぼろぼろ泣いている選手たちが 『負けたときに人間の価値が出るから、どこで負けても全力で拍手を送ってほしい』 と前に話したことを守って相手に向かって一生懸命拍手していました。その姿は自分の誇りです」 と言われています。胸を熱くする言葉です。この監督は昨年優勝インタビューでも
素晴らしいスピーチをされていました。この両監督の人間性、考え方、指導法など
高校野球の世界で新たな時代の新たなスタイルを感じました。

私達の日常生活、職場においても通じる部分があると思います。「当たり前」「当然」として
やってきたこと、感じてきたことが実は非効率であったり、違う側面を見る機会を疎外して
いたかもしれません。

職場改善、業務改善で現状を変えるのはなかなか容易ではありませんが 「当たり前」 の言葉を感じたら、
ひと呼吸おいて別の方法を考えてみる、今まで思ってたことを試してみるのもよいのではないでしょうか。
そして何よりも変化することにより自分を含めた周りの人々にも良い影響を与えられることができれば
いうことなしですね。